英語のイントネーション (1) — 声帯の振動がつくり出す言語のメロディ

4th/11/2010

私たちの声(voice)は声帯(vocal folds または vocal cords)の振動(vibration)によってつくられます。私たちは言語を話すとき、つねに声の高さ(pitch)を変化させながら話しています。そして、この声の高さの変化がそれぞれの言語特有のメロディを生み出します。この言語のメロディをイントネーション(intonation)といいます。イントネーションのパターンは言語によって様々ですが、一般的に、外国語を学ぶ際に、イントネーションの習得は大きな課題のひとつになります。

声帯の振動は肺からの気流によって起こされます。必ずしも単純に言い切れる訳ではありませんが、基本的に、声帯の振動が速くなればなるほど声は高くなり、振動回数が少ないほど低い声になります。つまり、わたしたちは、話している間は常に声帯の振動回数を変化させているわけです。声帯の1秒間の振動回数は Hz(ヘルツ)という周波数の単位で表されます。平均的な声帯の振動数は成人男性の場合1秒間におよそ100〜150回、つまり100Hz 〜 150Hz、成人女性の場合はおよそ200〜325回、つまり200Hz 〜 325Hz、と言われています。

それでは、“She is an actress” をたとえば4通りのイントネーションで発音してみます。イントネーションを変えることによって、ニュアンスが様々に変化することに注意しながら聴いてください。

intonation01.mp3


1番のパターンは比較的ニュートラルなタイプのイントネーションで、文字通りの意味を普通に伝えていると言ってよいでしょう。2番のイントネーションは、話者の気持ちがかなり高ぶっていたり、驚きの気持ちが込められている感じになります。3番目は、最後の部分を尻上がりに発音することによって文の構造は変わっていないのに結果的に疑問文になっています。そして4番のようなイントネーションで発音すると、発話が未完了のニュアンスを出し、ここでは「彼女はいい歌手ではある…」という尾ひれの付いた感じが出ていて次の but に自然につながっていきます。

では、次に短いダイアローグを使ってみましょう。はじめは音域(pitch)をあまり広くせずに発音し、次に音域を広くすることでイントネーションの効果を十分に使って発音してみます。雰囲気の違いを感じ取ってみてください。

intonation02.mp3

A: Feel like a trip up to Town this morning?
B: Town? This morning? But how can we? You’ve got an appointment with Jackson, at his office, at 11:30, haven’t you?
A: No, not now. I did have. But a few moments ago his secretary rang up to cancel it. Jackson’s down with flu or something, apparently.
B: Is he? But all the same, why the sudden urge to go to London?
A: Well, I thought it might make a change.
B: Yes, but you were saying only yesterday how much you dislike the big city nowadays.
(Adapted from: J.D. O’Connor & G.F. Arnold. 1973. Intonation of colloquial English. 2nd. ed. Longman.)

2回目の発音はイギリス英語で非常に一般的なイントネーションパターンですが、1回目の発音より2人の話者の気分が高まっている感じがしませんか?

Today’s my singing
今回は “Kiss Me Quick” という軽いノリの曲を歌ってみました。Elvis が1961年にレコーディンした曲で、Pot Luck というLPに収められています。アメリカのよき時代の頃の曲とでもいったところでしょうか。ちなみにこの曲中での私の声は最も低い部分の基本周波数は約124Hz、最も高い部分の基本周波数が約316Hz の音域で歌っています。私の声の音域(歌の場合)はだいたい80Hzから450Hzですので、今回の曲はとても楽に歌える部類に入ります。

Kiss Me Quick.mp3

Kiss me quick while we still have this feeling,
Hold me close and never let me go,
’Cause tomorrows can be so uncertain,
Love can fly and leave just hurting,
Kiss me quick because I love you so.

Kiss me quick and make my heart go crazy,
Sigh that sigh and whisper oh so low,
Tell me that tonight will last forever,
Say that you will leave me never,
Kiss me quick because I love you so.

Oh, let the band keep playing while we are swaying,
Let’s keep on praying that we’ll never stop.

Kiss me quick, I just can’t stand this waiting
’Cause your lips are lips I long to know.
For that kiss will open heaven’s door
And we’ll stay there forevermore,
So kiss me quick because I love you so

(*発音矯正を望まれる歌手・俳優、また、英語教師などの英語を使うお仕事をされている方は、ホームページをご覧の上メールにてお気軽にご相談ください。)

T-ACT英語発音矯正サービス
Email: s-tanaka@hatsuon-kyosei.com
HP: http://www.hatsuon-kyosei.com

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